love letter # 29 心の浜辺に夢を描く

夢を現実にしていくには

じぶんを味方につけるしかない

じぶんの声を信じること

じぶんの感覚を信じること

じぶんの情熱を信じること

じぶんの運を信じること

内側に描いたものは

そのまま外側に描かれていく

心の浜辺に夢を描き続けよう

やがて現実が揺れて

波が生まれる

どんな小波も大波も

心の浜辺に帰ってくる

心が揺れることを

恐れないで

それは現実が変わり始めているから

浜辺に描いた絵が

幾度となく波に消されても

また描き続けよう

そうすればやがて

時間は味方についてくれて

どんな波が来ても

消えない夢を

描けるようになる

 

 

 

love letter # 28 声を変えた

画面の中で

しゃべるその声は

ぼくに聴こえてる 

声じゃない

意識的に作った

場の空気も

板についてきて

皆笑っている

すべてうまくいってる

はずだった

これが求めてる

幸せだったのに

いいひとと言われて

銃声は鳴った

偽るつもりなんて

なかったのに

愛されたいが故に

声を変えた

どんな風に生きても

どこか嘘くさい

ぼくの本当が

岩陰に隠れて

真実が顔を出し始めた

 

 

love letter #27 じぶんの色

12色の絵の具から

一色を選んで

じぶんを塗ることはできない

そこから何色か

あるいはすべての色を選んで

混ぜ合わせながら

色を塗っていく

じぶんの中にいる

いろんなじぶんを

きれいに塗り分けることは難しく

境界線は滲んでいるし

色は重なっていて

もはや何色なのか

わからない

名前もない色は

見方や角度によって

違ったように見えるし

言葉では形容できない

ときには

真っ白に戻したくて

白をかぶせ塗って

でもまたすぐに

色は足されて

滲んで濁って

諦めて

じぶんだけの色

あなただけの色

ひとつしかない色

変わり続ける色

 

 

love letter # 26 深呼吸

腹の下から

息を吸い上げて

背中を通り

首の後ろを通り

眉間のあいだに

到着する

今度は

息を吐き出して

もと来た道を

戻っていき

重心が収まっていく

呼吸

まっすぐに

揺らぐことなく

針穴を通すように

ただただ繰り返す

呼吸

でも現実は

ゆらゆらと揺れて

ぐるぐると回って

あちこちと避けて

動いている

息苦しさを覚えて

ふと気がつけば

呼吸を忘れている

そう気づいたら

一休みして

深呼吸してみよう

呼吸に意識を戻してみよう

 

 

love letter # 25 いま

僕らは

明日の心配や

昨日の後悔に忙しく

文字通り

心をなくして

どこか上の空

そんな風に

時間を過ごせば

車窓のように

「いま」は過ぎていく

毎日一緒にいるのに

最期に

ぼくの瞳を

見たのはいつだろう

ぼくを感じたのは

ぼくと話したのは

ぼくと過ごしたのは

いつだろう

毎日一緒にいるのに

最期に

きみの瞳を

見たのはいつだろう

きみを感じたのは

きみと話したのは

きみと過ごしたのは

いつだろう

ぼくらは

どこにいたんだろう

いま

いま

いま

ぼくらは

どこにいるんだろう

love letter # 24 モヤモヤ

夏の終わりのある朝 

ピンク色の象がやってきて

降り注ぐ雨の庭 

君にさようなら

かじりかけのドーナツと飲みかけのコーヒー

大きな背中にまたがって 

ねぇもう泣かないで

遠い叫び 

汽笛を鳴らす

河沿いのパレード

愛するひとに送られて

宙に浮いた僕の身体 

長い旅路のはじまり

繰り返される夢をみて

僕はまた風になる

星屑を鏤めた

いくつもの砂漠を越えて

辿り着いた蒼い村

懐かしい君の匂いだ

かたる言葉 精霊の声

焼べて暖を取る

生命の太鼓に合わせて

君の影の手をとって

朝まで踊るよ

目覚めのダンス

夢の中でまた会えたら

再び始まる 

旅の合図

始まりの森を抜ければ 

記憶の海へつながっているから 

恐れないで

振り返らないで

そこで君は

過去のすべてを忘れてしまうだろう

でもそれでいいんだ 君なら大丈夫 

心の地図を開いて泳いでいくんだ

愛すべき人のもとへ

君の影の手をとって 

僕らは信じて駆け抜けた

愛することは怖くない 

たとえすべてが灰になっても

必ず君に会いに行くよ

それが僕の生まれる意味

深く深く潜ってくよ

小さな光を追いかけて

君の待つ世界へ

love letter # 23 山

眼の前にはいくつかの山があって

そのどれも1合目ぐらいまでは

登っては降りてを繰り返して

今また山の麓で

雲の上を見たいと思っている

たぶんどの山を登っても

高く登れば登るほど

見える景色は似てくるんだろうし

2合目3合目と登るうちに

きっと同じように

学ぶべきことを学ぶんだろうと思う

もちろん山に登らないという

選択もありなんだろうけど

僕はやっぱり雲の上を見たい

短い人生の中で

どれかひとつ

登りきる山を決めるとして

僕はどんな山を登りたいんだろう

心に決めた山を登りきって

まだ時間があれば

もうひとつ登りたい

それも登りきって

まだ時間があれば

もうひとつ

もうひとつ

そうやって生きていきたい

 

love letter # 22 広告 

見たくもないのに

見てしまうような

広告だらけのこの街で

動かされている

見たくもないのに

見てしまうような

広告に追いかけられて

動かされている

指一本で

なんでも買えて

指一本で

なんでも売れる

そう思い込んでる

だけど

見れば見るほど

見えなくなっていく

何かがあって

その何かを

売り買いしてはいけないんだと

心はかろうじて

火を灯し続けている

 

 

love letter # 21 声

生まれ落ちた

最初の一息で

ぼくに宿ってから

長い年月の中で

君は随分と

変わっていった

色を重ねて

形を変えて

押し込んで

周囲に合わせて

いつのまにか

忘れてしまった

消えてしまった

どんな表情で

どんな音色で

どんな響きだったのか

ありのままの君を

思い出したい

もう一度

君に会いたい

もう一度

聞かせてほしい

 

love letter #20 風邪

久々に風邪をこじらせて

朝からなんにもしたくない

何もかもが面倒になって

一日中寝転んで

ソファで連続ドラマを見る

主人公は家族を守るため

悪事に手を染め

自分を見失っていく

敵対しているマフィアのボスは

娘を殺され泣き崩れる

何が正義で何が悪なのか

もはや誰もわからないが

罪なき人が

たくさん死んだのは確かだ

気づけば日が暮れている

ハラハラドキドキしたけれど

あんまり生きた

心地がしない日だったな

はやく風邪治ってくれないかな