love letter#38 くっついて離れて

君が楽しそうにしているだけで

なんで僕も楽しくなるんだろう

なんでもないようなやり取りも

色とりどりの色彩を帯びるよ

君が悲しそうにしてるだけで

なんで僕は悲しくなるんだろう

じぶんを見ているみたいな

気分になるからかな

遠い昔の昔

僕らは約束

してたのかもしれない

離れ離れに生まれてしまうけど

時間をかけて

心をひとつにしようね

くっついて離れて

離れてくっついて

互いに愛を確かめあって

くっついて離れて

離れてくっついて

少しずつ心を合わせるんだ

ふたりでひとつになってくんだ

たまにはひとりになりたくなって

柄にもなくカウンターで飲んだりしても

結局は僕の頭の中で

君が泣いたり笑ったりしている

遠い終わりの始まり

僕らの交わり

予知してたかもしれない

離れ離れになってしまっても

大丈夫だよ

結び目はここにあるから

くっついて離れて

離れてくっついて

互いに愛を確かめあって

くっついて離れて

離れてくっついて

心を合わせてゆくんだ

ふたりでひとつになってくんだ

love letter#37 千手観音

僕らが生きるこの世界は

なんとうまくできてるんだろう

空には千手観音のように

無数の手が浮かんでいて

すべてを動かしてくれるんだ

無限に広がる可能性の中で

寸分の狂いもなく

その手は与えてくれている

その手に

何を望んでいるのか

はっきりと思い出すこと

意思を強く持てば持つほど

描いた未来へと運ばれてゆく

さぁ、思い出そう

何を望んでいるのかを

どんな世界を見たいのかを

love letter # 36 再会

再会したのは

何か意味があるのだろうか

ずいぶん前に一度会ったきり

だけどよく覚えている

屈託のない笑顔で

まだ幼さが残っていた

今ではもう

すっかり大人になったけど

僕はほとんど何も知らない

たまたま訪ねた友人の家で

見知らぬ誰かの

だけどどこか懐かしい

古いアルバムのページを巡れば

次のページではもう

10年程の時間が経っていた

そんな気分だ

ぼくらの人生の時間は

同時進行で流れていて

時に交差して

互いに作用しあったりする

それぞれが

意図的に

あるいは気づかぬうちに

大切な

役割を果たしていたりする

 

 

love letter # 35 自画像

「大切にしたい」だなんて

ぼくの思い込みで

美しかったものが

完璧だったものが

何かの拍子に

汚れてしまったら

壊れてしまったら

すべて取り替えて

焼き払ってしまいたくなる

大切にしてたもの

守りたかったもの

温かかったものが

ぜんぶスッと冷めている

誰もぼくを知らない場所へ

またゼロにして

美しいものだけ

完璧なものだけを

見ようとする

だけどわかっている

本当に

目を逸らしているのは

汚れたじぶんで

壊れたじぶん

そして

そんな自画像を

ぼくは消すことができない

ほんとうの意味で

焼き払ったり

取り替えることはできない

汚れてるじぶんを

壊れてるじぶんを

愛することができれば

 

 

love letter #33 バットマン

己の持つ力への恐怖

怒りへの恐怖

善や悪を成し遂げる

強い意志への恐怖

恐れは五感を支配し歪める

彼は最大の恐怖と

向き合って

暗闇を味方につけ

恐れとひとつになり

人間を越えた存在になった

でも彼はその力を

復讐のためには使わない

正義のためでもない

大切な故郷を守るために

希望のためにその力を使う

 

 

 

 

love letter # 32 ヌーディストビーチ

心の中にあることを

なんでもかんでも明かしてしまうと

この世界は大混乱になってしまう

かもしれない

とみんなが思ってるから

なんでもかんでも明かしてしまうなんて

ことはまずない

だけど

本当はもっともっと明かしたい

みんな実はそう思っている

なんでも明かすことが出来る場所

なにを明かしたって大丈夫な場所

安心してさらけ出せる場所

ヌーディストビーチみたいな

そういう場所を

みんな求めているのかもしれない

 

love letter # 31 人間の力

うさぎがライオンになることはない

ゾウがシマウマになることもない

くじらが空を飛ぶこともなければ

なまけものが海を泳ぐこともない

だけど人間というのは不思議だ

人間には夢を見るという特別な力がある

空を飛ぼうとして飛行機が生まれたし

もっと早く走ろうとして車が生まれた

もっと深く潜ろうとして潜水艦も創った

その力が「人間」という条件を覆していく

だから自分はどういう人間かということは

大した意味を持たないのかもしれない

 

 

 

love letter # 30 境界線

この世界に

境界線はなかったけれど

僕らは境界線を創った

その始まりは言葉だった

言葉が生まれて

私が生まれて

あなたが生まれた

私とあなた に

間が生まれて

感情が生まれた

私とあなたは

理解されない

痛みを知り

孤独を知り

夜を知った

だけど

その暗闇の中で

私があなたと

ひとつになるとき

境界線は消えた

境界線を消してしまうもの

僕らは愛に気づくために

境界線を創ったのかもしれない

 

 

 

love letter # 29 心の浜辺に夢を描く

夢を現実にしていくには

じぶんを味方につけるしかない

じぶんの声を信じること

じぶんの感覚を信じること

じぶんの情熱を信じること

じぶんの運を信じること

内側に描いたものは

そのまま外側に描かれていく

心の浜辺に夢を描き続けよう

やがて現実が揺れて

波が生まれる

どんな小波も大波も

心の浜辺に帰ってくる

心が揺れることを

恐れないで

それは現実が変わり始めているから

浜辺に描いた絵が

幾度となく波に消されても

また描き続けよう

そうすればやがて

時間は味方についてくれて

どんな波が来ても

消えない夢を

描けるようになる